「抑えていたんだろな」



ロイドの後ろ姿を見ながら、アイクは呟いた。



「抑えていた?」



「あれ程の力を持ったハンターだと、力を放出しようとすると、まわりの人達に被害が出る。だから敢えて抑えていたんだと思う」



「ふうん………」



そっか。
強すぎても大変なんだなぁ……。



「アイク…手助けしなくていいの?」



「必要ないだろ?」



あら、そう…。
あぁ、確かに……。



再びロイドを見ると、地面から飛び出た太く大きな刺で魔物を貫き、炎で包み込み燃やし尽くす場面。



…ハンパないわ。
ロイドもアイクも魔物も、この世界ほんとおかしいって…。



私はただ魔物の叫び声を聞きながら、唖然としていた。