レナは涙を流した。 「俺。人を好きになるってよく分かってなかった。」 「レナのこと...好きだったんでしょ?」 首を横に振る俺を見て、 レナは放心したように床にぺたんと座った。 「悪い。初めて気付いたんだ。あいつと出会って。」 話を黙々と続ける俺を、 レナは座ったままじっと見添えていた。 「笑顔が。笑った顔がスキなんだ。 守りたいって思ったの、初めてなんだ。 たぶん、 俺の初恋...」 初めは単に可愛いだけだった。 でも、 知らないうちに気持ちが腫れあがっていった。