「優!秀クン、おはよ!」
正門を入ってすぐに、中学時代からの友達“増田沙帆”と、“堀口奈々”がいた。
「あれ?沙帆、彼氏クンは?」
塾で知り合った男の子と付き合っている沙帆。
「あ、剛?まだなんだ」
“遅いんだ、こういう待ち合わせ”と、心配そうに言う。
「なんで高校一緒にしたの?」
わざと聞くと、
「なんでって、、、、一緒にいたいからだよ」
と、普通に言える沙帆が羨ましかったり。
「沙帆ーー!」
沙帆の名前を呼びながら来る男、、、、二人?
「剛ー!!」
ブンブンと音が鳴りそうなぐらい大きく手を回す。
「沙帆、あれ二人とも彼氏?」
「何いってるの!茶髪のほうだよ」
沙帆が指さした。
“遠くから見ても、格好いいっ”
なーんてオノロケ話は放っていて、もう一人の方を見た。
クラスの中心にいそうな、明るくて面白そうな男子。
あいつとは、結構仲良くなれるかも、、、、、!?

お隣のバカップルは、ようやく彼氏が到着したようで。
「おはよ、沙帆」
剛くんは、沙帆の頭をなでる。
「おはよ」
沙帆は、腕を掴む。
挨拶だけで、こんなにラヴラヴなのは、正直言ってハズカシイ。