僕が小学2年生のとき、なつこは生まれた。父さんに連れられて、病院に行ったら、ベッドの上で母さんに抱かれている赤ちゃんがいた。

「翔太もこれからはお兄ちゃんなんだから、しっかりしてね。」

「うん、わかった。」

なつこを僕が抱くと、なつこはいきなり大声で泣きだした。僕はとてもガッカリして、すぐに母さんに返した。

「ははは、お兄ちゃん、早速泣かしちゃったな。」

父さんがからかったのを覚えている。僕はとてもショックだった。