「本当、可愛いな果歩は…」
「……そんな言葉で、誤魔化されない…もん」
「誤魔化してるつもりはねぇよ」
そんな余裕は俺にはない。
体を起こし、正面から果歩を抱きしめると目の前の柔らかな髪を撫でる。
「あー…きっと分かんねーだろうなぁ」
「…何がよ……」
「今の俺の気持ち」
大切で大切すぎて、思いと行動が伴わない感じ。
「頭では分かってるんだけどなぁ」
「だから何よ?」
「勝手に独占欲が暴走しちまう感じ?」
日に日に愛しさが増えて、俺が俺らしくいられくなる最高のもどかしさ。
こんな気持ちはそうそう味わえるものじゃないと思う。



