「ほら、やっぱり子供扱い……」 「だからそんなんじゃないって」 「嘘つき……」 「果歩」 「もう、いい」 目を伏せて俺から降りようとした果歩の腕をガシっと掴む。 「離さない」 この手だけは絶対に。 グイっともう一度俺の胸に引き寄せると、果歩が苦しそうに眉を寄せた。 「やっぱり、嫌い……」 「俺は好きだよ」 「嘘つき……」 「こっち向けよ」 俺の胸元を握り締め、泣きそうな体を抱き締めた。 この年になって、こんなに一つ一つの行動に重みを感じたことなんてない。