「返事は?つーか、俺を寝不足にさせる気か?いい加減俺を苛めるのはやめろ」
俺はそう言うと押さえてた手を離し、今度はそれを柔らかな頬に当てた。
さっきとは違い、戸惑いを見せる果歩の瞳に俺はどう映ってるのだろうか?
「そんなに俺が嫌いか」
「ちがっ」
罰が悪そうな顔をした果歩を真っ直ぐ見つめる。
「昨日から嫌い嫌い連発しやがって。俺がどんだけへこんでると思ってるんだ?」
「それは……」
黙りこむ果歩。
必死で顔を背けようとするが、そうはさせねーぞ。
俺は首に巻き付いてるマフラーをはぎ取り、続いてコートのボタンに手をかけた。
「ちょっ……」
「この不良娘。一体いつからだ?」
「へ?」
「いつから体調が悪いんだ?」
ただの逆ギレだと思ったら、本当に熱があるじゃないか。
瞳は熱く潤ってるし、口の中が異様なほど熱い。



