「ちょっ……」
「具合が悪い患者を見殺しにしていいの?」
「は?」
「それでも医者?この薄情者!これで倒れたりしたら一生恨んでやるから!」
やっぱり言葉が出なかった。
昨日に引き続き驚きの展開に頭が混乱する。
つーか、この状況は何だ?
嬉しい半面、やっぱりどことなく照れ臭い。
思いもがけない温かさに口元が緩みそうになったけど、どうしてか、今日の俺はどうしても素直になれない。
「薄情って……、その言葉そっくりそのままお前に返してやるよ」
そう言うと素早く果歩の両手を掴み、逃がさないように力を込める。
「昨日から携帯の電源を切ってるやつはどこの誰だよ」
どれだけ心配したと思ってるんだ。
おかげで昨日は一睡も寝れず、何もできやしない。



