「あー…果歩に会いてぇ……」



ちゃんと話しがしたい。


顔が見たい。


仕事中、果歩の姿を思い浮かべてはどうしたもんかと考えずにはいられない。



『大嫌い』……か。



昨日言われたことが脳裏によぎり、俺の心はまた愕然と落ち込んでいく。


大嫌いなんて久しぶりに聞いた気がするな…


ふいに果歩と出会った頃の事を思い出し、余計切なさが込み上げてしまった。




「ハロー陽生」



そんな時。

突然聞こえた耳障りな声。



「何だよ……」


「果歩ちゃん家出したんだって?」



クスクスとハイテンションの静香が近づいてくる。