頭の中でグルグルと嫌な思いだけが膨らんでいく。
どす黒い嫉妬心。
そのせいか、つい果歩に向ける口調も強くなってしまう自分に気づかなかった。
「果歩。黙ってたら分からないだろ?」
下を向いたまま、俺の方を見ようともしない果歩の手を無意識に掴み上げる。
「いいから少しこっち向けって」
俺を見ろ。
別にあからさまに責めるつもりはない。
ただちゃんと正直に話してくれさえすればそれで
それで俺だってこんな風にムキになったりなんか……
「言いたくない」
それなのに、ポツリ返ってきた声はそんな言葉だった。
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