そして再び1時間後。
一通りの事を終えた俺と果歩は駐車場に止めてあった車に向かった。
無言のまま。何ともいえない雰囲気の中車へと乗り込もうとした瞬間、突然後ろから呼び止められた。
「あの。スミマセンでした」
少し慌てた様子で走ってきた少年が深々と頭を下げて俺を見る。
「こんな時間まで三月をうちで働かせてしまって。……もっと早くに帰すべきでした」
「…いや……」
彼の言葉に俺はどう答えていいかわからず、素っ気なく返事を返す。
「三月もごめん」
「ち、ちがっ!別に瀬名君のせいじゃないじゃない!元はと言えば私が……」
「いいんだ。今回のことは俺が悪い。遅くなるならなるでタクシーとか、事前にうちの親に送ってもらえばよかったんだ。俺だけの警護じゃ役不足だった。」
「瀬名く……」



