差し出される少年。 よく見ると誰かに殴られたようで、目元が腫れ、口元からもけっこうな量の血が滲み出ている。 な、何なんだ一体… 「陽生、お願い瀬名君をすぐに診てあげてっ」 「えっ…」 「早く!」 訳が分からないまま果歩に背中を押され、俺は診療室へと誘導させられる。 とりあえずまともに歩くことができない少年をほっとく訳にもいかず、俺はすぐに一通りの治療に取りかかった。 そして1時間後。 幸い命に別状はなく、少年は軽い打撲と擦り傷程度ですんだ。