「こんな時間までご苦労さま。気を付けて帰れよ」
「はーい。気をつけます。先生メリークリスマス」
「ああ、メリークリスマス」
明るいナース達の声にフッと顔が和む。
そうそう。これが世間一般でいう普通のテンションだよな。
きゃっきゃ会話しながら診療室を出ていく背中を見届けながら、俺も院長室へと向かうことにした。
「あら、お疲れ様」
院長室に入ると、私服に着替えた静香がちょうどコートを羽織るところだった。
気のせいか、いつもより服装が綺麗めで、化粧もバッチリメイク。
「何だよ。今から旦那とデートかよ」
「あ、分っかる~。これからディナーなの。正哉の友達がレストランのオーナーでね。今日は貸し切りでご馳走してくれるっていうから」
「へぇ~」
それは羨ましいことで。
ここにも浮だった奴を約1名発見。
あー…でもそうか。その手があったな。
多少日にちはずれるけど、今日のお詫びも兼ねて今週末ぐらいに俺も果歩をディナーに誘ってみるのもいいかもしれない。



