「陽生……」
そっと柔らかい頬を撫で、唇と唇を重ね合わせた瞬間、2人してクスッと笑ってしまった。
また一つ、俺と果歩の見えない絆が深まったような、そんな気がした。
「よし、それじゃあ俺達の家に帰りますか」
「うん」
クシャっと果歩の頭を撫でた俺は、気を取り直すようにハンドルを握り締める。
さぁ、気愛を入れて頑張ろうじゃないか。
そう思い、気分よくアクセルを踏もうとした俺だったけれど。
「あ、でもその前に……」
「ん?」
そうだ。
これだけは最初に伝えといたほうがいいよな?
俺はフッと口の端を上げると、果歩の肩をさりげなく引き寄せた。
「悪いけど、高いよ」
「え?」
「授業料、半端なく高いから覚悟しとけよ」



