「は、陽生?」
俺はメラメラ燃える闘志を胸に、唖然とする果歩の手を引いて教室を後にした。
……バタン。
車に乗り込みふぅ~と一息つきながらエンジンをかける。
さて、これからどうしようか…
少しの沈黙の後果歩が恐る恐る俺を見た。
「あ、あの……」
「ん?」
見ると、目の前のくりっとした瞳が気まずそうに揺れていた。
「お、怒ってる?」
「え?何が?」
何となくの問いかけの意味に気付きながらも、分からないふりをしてみる。
今日は一段と果歩の反応が面白いから。
「いや、だから…留年……」
そこまで言って視線を逸らした果歩に、ふっと笑みがこぼれた。
だからアタフタしすぎなんだって。



