マジか…



それを目にした瞬間、あまりの不意打ちにそのまま動けなくなってしまった。


柄にもなく目頭が熱くなっていく自分に気づいて、クシャっと髪を乱暴にした。



やられた…


やってくれるじゃねーか。


ラッピングを解き、箱を開けると出てきたのは高級そうな万年筆。


黒色で光沢のあるそれを手にした瞬間、胸がいっぱいで何も言葉になんてできなかった。



やべぇ


もっかい抱きたい。


果歩をぎゅっと抱きしめたい。


触れて、キスして、抱きしめ合って、思いの限りで果歩を愛したい。