その言葉にビクッと反応した果歩が顔を上げた。
「補修……ですか?」
「はい」
「それに出れば留年はま逃れるんでしょうか?」
「ええ、幸い三月さんの場合勉強はやればそこそこできるほうなんです。テストの成績もそこまで悪い方ではないので、けどただ…」
「ただ?」
「ただ、授業とテスト自体にあまり顔を出してくれないことが多くて」
「えっ?」
「いえ、学校にはちゃんと来てくれてるんですよ。でも、気付くといつも教室から姿が見えなくなっていて」
思わず呆気に取られながら果歩を見ると、ごめん、というジェスチャーが恐る恐る返ってきた。
「いや、2年の頃も正直ギリギリだったんですが、多少は大目にみてきたんです。
ですが、さすがに3年ともなると庇いきれないというか、なんというか…」
「はぁ…」
「どう考えてもこのままだと非常にまずい状況でして」
そう言って、チラッと果歩を見た担任が一枚のプリントを差し出した。
「ここに補修のスケジュールが書いてあります。夏休みの間全てこの通りに出席してもらうことが一つと、
後、これからの授業を毎日1日も休まず出席すること、
それが絶対条件になります」



