100мを走った後、かなこがこっちに向かってやって来た。

「先輩!やっぱり速いですね。憧れます!」


『憧れます』か……
なんか、照れるなぁー。


「ありがとう。でも、かなこ速いじゃん。」

「いや~そんなことないです。」

「またまた~。」


などと、たわいもない会話が続き……

すると、かなこがいきなりなにかを思い出したように手を叩いた。


「実は……。
わたし、ちひろ先輩に相談したいことあったんですよ。」


「相談?」


「…はい。今日、時間ありますか?」


いつになく、真剣に聞いてくるかなこ。


「あるけど。」


あたしは、快く後輩の相談にのることにした。
でも、何だろ相談って…?