「・・ゆ・・・由美っ」

「んーーー」

あたしは眠い目を擦りながら重い瞼をあけた。

「・・・そっ爽君っ!!」

あたしはガバッと布団の中から起き上がった。

「何驚いてんの?」

そっそれは爽君があたしの部屋にいるからで・・・死んでも言えない、爽君を見るとドキドキするなんて・・・

あの日からあたしは爽君を見る度ドキドキが止まらない。爽君と喋ると爽君と目が合うと爽君が隣に居るだけで爽君と同じ空間に居るだけであたしはドキドキが止まらない。
これって好き?とか
イヤイヤないない。
あたしが爽君を好きになるなんてありえない!!
だったらこの気持ちはなんなんだろ・・・

「・・・由美っ」

ハッ!?

あたしは我にかえって爽君の方を見た。

「聞いてた?人の話し?」

「うっうん!!聞いてたよっ!!」

うわっめっちゃ声が大きくなった。

「はい嘘。由美は嘘附くとき声が大きくなるんだよ」

「ごっごめん・・・」

あたしは爽君に謝った。

うっあたしって嘘附くとき声が大きくなるんだ・・・

「でっ何考えてた?」

「へっ!?」

なっ何考えてたって言える訳無いじゃん!!爽君のこと考えてたなんて・・・

「あっ!!今日のテレビ番組のこと考えてたの!!何入んのかなぁって!!」

あたしは無意識のうちに声が大きくなっていた。

「・・・ふーん」

そう言うと爽君はあたしに近づいてきた。

タンッ

爽君の両手壁に付いていてあたしはそこに挟まるように入っていた。

「はっ!?ちょっ近いんだけど!!」

あたしは爽君に怒鳴るように言った。

てかあたしまだパジャマだし髪ボサボサだしこんな姿爽君に見せたくなかったなぁ・・・

ってあたし何考えてんの!?いつも爽君あたしのこんな姿見てるじゃん!なんでこんなこと考えてんのあたし!!

そんなことを考えていると爽君があたしにキスをしてきた。

「ふっ・・・んン・・・やぁ」

「もっと口開けろよ由美」

あたしは多田君が好きなのに好きなはずなのに・・・










あたしはもうとっくに爽君を好きになってたんだ・・・