今さっきまでうろたえていたのが嘘のようにあたしを抱きしめて離さないとでもいうようにきつく腕を巻き付けていた。


「さっきの言葉、取り消しなんてきかねぇよ?」


耳元で確認するように言う依智。


「うん、分かってる」


クスクスと笑いながら答える。


「離せって美依が言っても、離さねぇよ?」


再度確認するように問うてくる依智。


「あたしこそ、依智が離せって言っても離してあげないよ?」


逆にあたしが問うように言えば笑って「上等だ」って返された。




それから数分後。


押し問答のような状態を続けたあと、あたしたちは見事、恋人となりました。


なんだか遠回りをして、婚約者だなんだかんだ騒いだりしたけど、それでもこうして依智と恋人になれた。




猫とヴァンパイアっていう異種族同士の恋愛だけど、この先依智となら乗り越えていけそうな気がする。


これからも、ずーっとずーっと、依智だけが大好きだよ!!




            End.





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