こんなに、ハッキリ言ってくれるなんて思いもしなかった。


ここまで言ってくれてるんだからいい加減、あたしも素直にならなきゃだよね…?


まぁ今言いたいだけなんだけど。


「依智」


名前を呼んで、依智をこちらに向かせる。


キョトンとしていて、これから何を言われるのか分からない様子。


分かられても困るんだけどね…。




「あたしも、依智が好き」


あたしが出来る、一番の笑顔であろう表情をして、想いを告げた。


そして思いっきり抱き着く。


甘えるように首に腕を回し、スリスリと頬を依智の首もとに擦り寄った。


今までのあたしと違う態度に依智は戸惑っているもよう。


「え…ちょ…」


こんなにうろたえて…。


うん、なんか可愛いよね、ものすっごく。


なんだか初々しい?依智にもっと愛の言葉を囁きたくなって、あたしは耳元に唇を寄せた。


「あたしも、依智が好きなの。いつからかなんて分かんないけど、依智が好き」


多分、もうこんなへどが出るほど甘い言葉を言うことなんて数えるほどあればいいだろう。


まぁ好きだからいいんだけど。





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