ぱっと見、冷静に見えるかもしれないが内心はかなり動揺している。


だって依智だけでも手こずってるというのに加えて匙月も…ときたらどうなることやら。


考えただけでも…と思ったところで電話が鳴った。


依智が離してくれたので受話器をとったのだが…まだ指先から血が出ていたのに気づいた匙月があたしの指を口に含んだ。


さすがにびっくりして受話器を落としそうになったが慌てて持ち直して電話に出た。




「はい、もしも「久しぶり、元気してた!? こっちは元気よー。 あ、そうそう依智君とは仲良くやってるかしら?」


マシンガントーク…。


我が両親ながら凄いな…と思いつつ依智の話がでたのでヴァンパイアだって知ってたのか聞こうとしたら


「依智のこ「そうそう、言い忘れるところだったわー。 今日辺りからまた下宿人が来るからねー」


驚きの事実を含めた内容で遮られた。


「ちょっ、どうい「そーゆうことだから体には気をつけてねー。 私達が帰ってきたら子供が出来てた、なんてのだけは無しよ。 避妊はちゃんとね!!」


言いたいことだけ言って切ってしまった我が母親。





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