一通り女子達の話が終わって、最後はみんなの関谷くんに近づかないでで終わり。
言われなくても近づかないよ
靴拾ってもらったり、ちょっと話したりしただけでそのたびに呼び出されるんじゃ神経もたないし。
「あ」
「げっ」
近づかないと決めた直後、運悪く関谷海に出くわした。
幸いにも下校途中、周りに同じ制服を着た奴らはいない…
よし、逃げよう。
関谷海に背をむけた瞬間、ポンと肩を叩かれる。
「なぁ」
「ちょっ、触んないでよ」
慌てて手を振り払って肩をサッとはらう。
「……つか、俺なんで嫌われてんの?何もしてないのに気分悪いんだけど。」
た…確かに。靴拾ってやったのに避けられちゃ私だってヤな気分だ。
「ごめん、嫌いなわけじゃないよ
ただ近づきたくないだけ」
そう言って少しずつ後ろ歩きで関谷海と距離をとる。
「は?何だよソレ」
私が一歩下がると、奴が一歩近づく。
「とにかくっ、今日のことは感謝してるけど、あっ、あたし宮田じゃないんだし、あの、明日からは私に話しかけないで下さい」

