教室につくと、あたしの机の上には紙袋があった。

え、なにあれこわい。



「ちょ、マルあけてよあれ」



マルの後ろに隠れて、背中をぐいぐい押す。



「は?やだよ、自分でなんとかしな」

「なにあれなんのイタズラなの」

「イタズラじゃなくて宮田に想いを寄せてる人からのプレゼントかもよ」

「あ!なるほど!」



マルが冗談だけどなと言ったのは聞かなかったことにして、あたしは潔く自分の席に向かった。

そんで潔く紙袋をあける



「あ、これ………」



中身を見ると、赤いラインの入った上靴が入っていた。

靴の後ろには“宮里”と書いてある。

これって………



「ちょっと、あたし行ってくる」

「チャイムなる前に戻んだよー」



あたしは紙袋をもったまま、教室を飛び出した。



向かった先は………







「あの、先生朝来たらあたしの机にこれが…」

「ん?なんだそれ」



そう、向かった先は職員室

先生に紙袋を渡すと、後ろからニョキッと手が伸びてきて、それをつかんだ。



「なぁ、待て、待てよなんでそーなんだよ
お前ちょっとこっちこい」



もう片方の手があたしの手を掴む。

目線をずらして顔をみると、その相手は…



「げ、関谷海!!!!」

「なんだぁ、青春かぁ?
まーチャイム鳴る前には教室戻れよー」



マルとおんなじこと言ってるよ、先生
ってか、とめてよ!!!!!

あたしはなぜか、関谷海に手を引かれてどこかへと向かっていた。