「置いといていーよ」
って言ったんだけど


「洗わせてほしい」


なんて、ただのパーカーなのに
何度も否定するからさ。


ふわふわした甘い洗剤の匂いで返ってきたら


俺、もう煙草吸えなくなっちゃうじゃん?




そう思いながらも名刺の裏にきったねえ字でアドと携番を書き入れた。





帰り道、

少しだけ弾んだ会話は
なぜか俺に
この光景が再び目に映ることを感じさせた。







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