「貴也ーっ ちょっとこいーっ」 沈黙を破るかのように、 誰かが大声を出した。 「あ、兄貴が呼んでるから、 俺行くね…っ」 そう言う貴也の瞳は、 いつも学校でみる時とは違った。 どこか寂しそうで… 助けを求めている瞳… あたしには、そんな風に見えた。