月の恋人




「ほんとは、陽菜ちゃんに意地悪する気満々だったんだけどな……」


翔くんはあたしの髪を指で遊ばせながら、

耳を疑うような事を言った。



「………はっ?」





…なんて?



意地悪?

どーして???





「なんか、毒気を抜かれたってゆーか……どーでもよくなってきた…」



翔くん……

どうしてそんな事言うの?

あたし、何かした?





「……………っ……」



あ。




ダメ。


あたし、多分、

いま……泣きそう……。