月の恋人




(…………え?)


(……笑ってる…?)




その時、
翔くんの手がふいに伸びて、

あたしの頭の上に柔らかく乗せられた。




「……ありがと。」



そのまま
翔くんの手は
夏の夜風に少し湿ったあたしの髪を、梳かすようにして、指に絡める。



あたしは
間近で見る翔くんの笑顔と
突然の接近具合に


心臓が壊れちゃうんじゃないかと思うくらいバクバクした。




近いよ、翔くん…

胸の動悸が激し過ぎて

息が、苦しい…