月の恋人




「…翔くんだって、“変わんない”よ。」


あたしはちょっと悔しくて、そう嘘をつく。






「……………。」




翔くんはあたしに背を向けたまま、しばらくそれには答えず、黙っていた。




……マズイ。

怒らせちゃったかな……




だけど


しばらくして、

あたしの方を
ゆっくり振り返った翔くんは

予想外に


穏やかな笑みを浮かべていた。