月の恋人



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『…行っといで。』


『え?』



マックで
穏やかに微笑んだ亜美。



『翔くん。外に、いるんでしょ? ほら、早く!』


『あ、でも…』


『でも、じゃないって! 顔に“行きたい”って書いてある。』


『亜美…』




どうして、亜美には
何でもわかってしまうんだろう。





あたし、さっき


理屈抜きで

“翔くんの元に飛んで行きたい”


そんな衝動に、駆られてたんだ。





『あたし… 』