――…この日


俺は


生まれて初めて

陽菜への想いを

公に、口にした。





いや、――…して、しまった。





一旦、口に出したら

なんとも爽快な気分だった。




と、同時に


妙に、…火をつけられてしまった気がする。





幼なじみとも兄とも慕っていた

翔(ライバル)との決別。






こうして
何故か
戦いの火蓋が

切って落とされてしまったのだった。






―――――――――――――…




『シスコンの憂鬱』 終