「ったく、…あからさまな奴だな。」


「わ…悪かったな!」


「因果な役回りだね、お前も。」



因果な……って……




…………チクショ、

やっぱ、コイツ
分かってんじゃねーか!

俺が、
陽菜を、


好きってこと……




こんなに
翔に敵わない、と思うのは
一年の年の差のせいなのか?



陽菜のこと
誰よりよく知っているのは
俺、なのに。


誰よりも近くにいたのは
俺、だった、はずなのに。





「…アイツ、泣かせんなよ。」



こうしか、返せない。