あたしの事。

許して…くれるかな?


みんなに囲まれて、幸せそうな2人の後ろ姿。

2人はゆっくり、振り返った。



―――ドクッ

それは見なければ良かった事なのかもしれない。


自然に涙が零れた。

女の人はあたしを見て驚いた顔をする


何で?

何で?

意味分かんない…。


「ど、どうした? 彩夏?」

あの人の顔を見たく無くて、拓に抱きついた。


「彩夏?!」

拓は、幸せそうな顔をしてる2人を見て悟ったらしい。

優しく抱きしめてくれた。


「…辛いよな。悲しいよな。
たくさん泣いていいぞ?

俺の前では無理すんじゃねぇ…」