俺の親父は、母さんに暴力を振るっていた。
どんどん弱っていく母さん。
とても耐えられる状況じゃなくて。
止めに入った。
すると暴力は、小さかった俺にも振るってき
た。
でも、母さんにはすることが無くなっていた。
俺は、そこが嬉しかった。
だから耐えた。
俺は、泣きもしない。喚きもしない。
助けを求めたりもしなかった。
兄さんも、日に日にボロボロなっていく俺を
見て驚いていた。
ある日、兄貴が“そろそろ俺の番だろ?”
と言って来た。
正義感のあった兄貴。
でも、声は少し震えているようで。
だから、“俺は大丈夫だ”なんて強がって言
った。
心のどこかで、助けてほしいそう思っている
俺がいたかもしれない。
俺が記憶喪失になったのは・・・。
ある日親父が放った一言からだった。
「お前を殴るのも飽きたな。
どんなに、殴っても泣きやしねぇーし。
母さんみたいに喚いてもらった方が面白い
しな」
笑いながら、瑠唯でもいいなともほざく。
ふざけんじゃねぇよ。
さすがの俺でもそれだけは許せなかった。
俺は何を守るために頑張ったと思ってんだ
よっ!!



