都合のいい私

帰り道リョウは無言だった


ずっと何も言わない


それは私も同じ


私はリョウと話したくなかった









連れていかれたのはリョウの家で


殴られる


そう思った





『もうあいつと遊ぶな』


部屋に入ると冷たい声でそう言う


『リカは私の友達なんだよ?
なんでそんなひどい事言えるの?』


『約束も守んねぇくせに文句言うんじゃねぇよ!』


そう言うとリョウの腕が私に向かって動いて――……







私は苦しくて声も出せずにその場に座りこんだ