都合のいい私

『リョウ君にダメって言われたらアヤは何も出来ないって事でしょ?』


『………うん』


『うんじゃないって。アヤも言いたい事ちゃんと言いなよ
嫌な事は嫌だって言えばいいだけだよ?』


嫌な事はちゃんと言ってる


ただそれでリョウがキレて私を殴るから


結局私の意見は通らない





黙って俯く私に


リカは大きな溜息をついた





『その腕だって本当はリョウ君に殴られたんでしょ?』





その言葉に顔をあげると


泣きそうな顔をしたリカがじっと私を見てた