『じゃあ白石さんの忘れられない人って……』


『アヤちゃんだよ』


『だって私……』


白石さんに告白されたりした事ないけど


『気付いたらアヤちゃんを好きになってた。
でも、アヤちゃんには彼氏がいたから忘れるしかないって思った』


白石さんが言う彼氏って絶対リョウの事で


私がリョウと付き合ってたのは高校時代だから


かなり長く好きでいてくれてた事になる





『私…白石さんに嫌なところたくさん見せてますよね……?』


『そうかもね』


白石さんは少し笑う


『でも……嬉しいです。』


『……嬉しい……?』


『はい。私の嫌なところを白石さんは知ってるのにそれでも好きって言ってくれるのは私にとっては嬉しい事です。』


『そっか。……迷惑かと思ってたからそんなふうに言われると思ってなかったよ。』


『…………』


『もうバイトで会えなくなるけど、やっぱり俺は忘れる事も諦める事も難しそうだったんだ。』


そう言った白石さんは少しだけ恥ずかしそう笑った