都合のいい私

『とにかくユウタ君とは連絡つかないから店長も困ってるみたいだよ』


カヨちゃんはそう言うと休憩室を出て行く


カヨちゃんの言葉が信じられなくて


ユウタの携帯に電話をかけても


『おかけになった番号は現在―………』


優しいユウタの声は聞こえてこなくて


耳元で聞こえてくる音に涙が出た


私…ユウタにひどい事をした


それでこんな事になるなんて想像もしてなかった


また私みんなに迷惑をかけて


それだけじゃなくてユウタの居場所まで奪ったんだ


バイト先のみんなと仲が良かったユウタ


真面目に働いてたユウタ


それは私だってよくわかってたのに


私のせいでユウタはそんな人達の信頼も無くしてしまったんだ


私は幸せになりたかった


でも自分で何かを変える事も出来なくて


ユウタに甘えて


優しいユウタを1番ひどいやり方で傷つけたんだ