あたしは蓮くんに着せられたパーカーのことを思い出した。

亜美に見つかるとマズいと思って、カバンの中にしまってたんだった。



蓮くん、もういるのかな?


時計を見ると日付が変わったばかりだった。

今まで外に出たのはもっと夜遅く。



亜美がぐっすり眠っていることを確認してから、あたしはパーカーを持って窓を開けた。



「蓮くん……」