………………………………


はぁ………


今、タマラはウェディングドレスを着付けてもらっている最中だった


はぁ………



その口からはため息しか出てこない



髪をあげ、化粧を施し、きれいなドレスを着る………できれば鬼姫様に見てもらいたかった……っ!!

鬼姫様………あなたは今どこにいるのですか?
タマラはあなたの事を想っております…


「お美しいですわっ!サラサ様!!」



タマラはサラサじゃないのに……
お父様にもレデム様にも代役として扱われた………

鬼姫様…あなたの目にはタマラはどう写っているのでしょうか………





「サラサ様、式の準備が整いました」



…ここからは気が抜けない……………
シダム・レデムを仕留めなければ…



タマラはブーケの中に仕込んでおいたナイフを確認し静かに立ち上がった











………………………………




ワアアアァァァァァァァァッッ


民衆の歓声に目を丸くする



やはり、レデム様は民衆に慕われている?

けど……今さら後戻りはしないっ!!