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その頃、鬼姫はと言えば






『くっしゅん!!ん??どこかの美少女が鬼姫の噂をしているな……うふふ~』


ニヤニヤしていた。




『ねぇ、そこのお兄さ~ん』


「ん?俺のことか?」



『そうそう、この町にお花って咲いてる?』


若干、女の子に声をかければ良かったと後悔しつつきいた




「花なんて、この町じゃ見たことねぇよ」



『じゃあ、花が買えるくらいのお金持ちで、若い男の人っている?』


「あ~…ブエルさん家ぐらいだな~ここを真っ直ぐ行けばつくぜ~」




『ありがとう~』


「ああ~……………あれ?あいつ誰だ?」













……………………………




『こんにちは~~ブエルさん家ですよね』



「あの……どなたでしょうか………」



『フィニアルさん家でお世話になってる九鬼鬼姫と申します』



「えっ!?フィニアルさんのご客人!?」


『はいっ。』



「あっあの、ブエル家の長男ダニエルと申します……」




(!!いきなり本命か…)
ニヤッ




『突然ですが、他にご兄弟は?』


「妹が三人いますが……」


(こいつだけか……けどムスクの香りは…)




『少々、お話しを伺っても?』



「はあ………」



『フィニアルさん家のサラサさんをご存知で?』


「えっ!!はい……あの…幼なじみなので」



…………顔色が変わったな




『花は好きですか?』


「えぇ、美しいですからね………………ここで育てるのは難しいですが……」






『………最後に香水は何がお好きですか?』



「基本はつけませんが……………」



『そうですか………ありがとうございました』



「え、えぇ………」



過ぎ去る鬼姫の背中を見つめるダニエル





「…………………何だったんだ???」