いよいよこの日を迎えた…!



今日この日が自分にとって運命を握ることになるかと考えるだけで、昨日は瞼を閉じることさえままならなかった…





地上からの日差しが差し込む寝室を見渡す。


一週間しか経っていないのにもっと長く居たように感じる…


もう…これで終わりだ…!




荷物は貴重品だけポケットに閉まった。

それ以外はかさばるため置いていくことにした。



自分が今日やろうとしていることは…ここからの脱出…!



囚人にでもなった気持ちだ…


牢獄から脱出を試みれば、捕まるか逃げられるかのどちらかしかない…





捕まれば待つのは死。





失敗は許されない…!





でもこのままでは一生こんな場所で常に死と隣り合わせな仕事をすることとなる…

それを考えただけで脱出しか結論を出せなかった…




いや…違う…!

裏を返せば、その脱出を成功させれば明日から何が待っている…!



希望に満ちた人生だ…!!




それを考えた途端に永井の体に強い気持ちが芽生えた。