そしてこのフェイクのパネル…

押せば警報でもなるようになっているのだろう…。

そう考えると、永井が立つドアの前の監視カメラの映像も兵士たちの部屋に流されていることも考えられる…
すぐさま入った方が良さそうだ…


そう思い、赤いボタンに手をのばす………



しかし思いとどまった。



ホントに押して良いのだろうか…
今入って見つかったらどうなってしまうか…

まだこの部屋の間取りを見た訳ではない…
身を隠せる程度のスペースがあるのか…?


また帰りはどうする…?
同じようにボタンで帰ってこれるか…。





永井の中で様々な不安要素が発生する…………



そして永井が出した決断は…














ガタガタガタガタ…………!!!



ボタンを押した。



更衣室やバーでこの音は聞こえなかった。
ということは兵士たちの部屋にも聞こえていないはず…

そう判断した結果であった…



ガタガタ…………



やがてズシーンという音がしたかと思うと静かになる。


永井はゆっくりとドアノブをひねった……