「…ごめん咲。やっぱ寒いの嫌いだし部屋戻るわっ! 咲もそろそろ勉強しな?」 「え…うん」 雪なんか見に行く気分じゃなくなった。 ごめんね、咲。 だってあれ、どう考えてもお母さん、泣いてた。 私、死ぬの? 突然の恐怖。 最近の入院の頻度、薬の量、多いと思ってた。 体調も優れない日が続いてた。 でも、“死”なんて意識したことなかった。 生きてて当たり前だったから。