ラブシチュエーションアイツが弟?

「な、なんで? 別に嫌いになる必要……なくない? だから返事ちょっと待ってって言ったのに……」

3時間目のあと話し合ったときは、『引っ越しまでに諦めるから』って、穏やかな顔で言ってたよね。



そしたら透は、少しうつむいて、ため息をついた。

「……ごめん、言い過ぎた。でもさ昼休みの会話、バッチリ聞こえてたから。

小堀がオレのコト、全く眼中にないんだなって、よくわかった。

なんかさ、小堀好きでいると……どんどんツラくなる。だから……嫌いになりたい」

透はそう言って、自分の席に戻ってしまった。



慌ててうしろを振り返り、透に話しかける。

「えーっ、そんなぁ。仲良くしようよぉ。これから一緒に……」

おっと、いかん。

一緒に住むとか言ったら、またみんなが誤解する!

思わずキョロキョロしてると、透に思いっきりイヤな顔をされてしまった。