ラブシチュエーションアイツが弟?

なんか……。

ヤダ。

ううん、イヤっていうか、ハズかしい……。

私って無自覚だったんだなー。



あくびしたり、ボリボリ頭かいてる所見て、透はどう思ってたんだろ。



――ガタガタ。



と音がして、うしろの席に透が座るのがわかった。



先生が入ってくる前に、クルリと透の方を振りかえる。



そして、じっと透を見た。

「ねぇ、透……」



私の問いかけに、透は何も言わずにゆっくりと視線を上げた。