ラブシチュエーションアイツが弟?

「そーだ、ねぇ。私って、いつから好かれてた?」


「なんだ、その言い方。バカにしてんの?」

「してないけど~。だって、同じクラスになったのって、今年が初めてだよね。ほとんどしゃべったコトもないし……」


「ほとんどしゃべったコトないけど、しゃべった内容……オレは、ちゃんと覚えてるよ」


そう言って、透はニッと笑った。


覚えてる……って、なんかハズかしいな。


そのとき、私なに言ったんだろー。


「え……私、なんて言ってたの?」


「教えない」


「ちょっと、透。なにもったいつけてるのよ。知りたい~。教えてぇ」


透のシャツをつかんでユサユサすると、その手を軽くつかまれた。


ドキッ、とした。


その、真剣な瞳に……釘付けになった。