けど、なんか……透、寄りすぎだけどっ。


私の頭の位置に合わせ、ちょっとかがんでくる。


「いや、やっぱこの体勢しんどいから……しゃがもっか」


へっ?


透に肩を押され、教室の床にふたりでしゃがみこむ。


「窓のそばで撮る意味なくなったねー。あはは」


しゃがんだから、透の肩が私の肩に触れ、顔もすんごい近い!


これは、緊張する!


カラ笑いしてる私に気づいてるのかどうか、普段通りの透はポケットからケータイを取り出した。


「いつも一緒にいるのにさー、一緒の写真がプールんときのしかナイ」


透はボソッとそうつぶやくと、目の前にケータイをかざした。


「じゃあ、今日いっぱい撮ろうよ……ね?」


ヤバ。透の顔が見れないよ。近くに寄ると、透の声はいつも小さくなる。


私の声のトーンは一緒なんだけど、透の声はちょっと低くなるんだ。


だから、なんだか余計にドキドキ!!!