ラブシチュエーションアイツが弟?

「バカバカしい! いつまでも、ふたりでそーやってれば?」

水沢は、ブチ切れて…

保健室を出て行った。




「水沢さん、追いかけなくていいの?」

「あ……あぁ」

「本当に? じゃあ……別れるんだ?」

さっきまで不安そうだった明梨の顔が、心なしか明るくなった気がした。




明梨はオレにギュっと抱きついて、制服の胸に顔を埋める。

「水沢さんの所に行かなくって……嬉しい。それにね、あんな噂たったって、気にしないよ。だって……お兄ちゃんのコト、大好きだもん」

こんな姿を誰かに見られたら、余計疑われるよな。

サラサラの髪がオレの腕に垂れ、シャンプーの香りが漂う。

真っ白な肌に映えたピンクの頬を見せ、明梨はオレの胸元で顔を上げた。



……妹だけど、妹じゃない。

可愛いし……ヘンにドキドキしてくる。