ラブシチュエーションアイツが弟?

「今度オレともよろしくって……そんなコト、ニヤニヤして気持ち悪い顔で……言ってきたの」

明梨は、オレの腕の中で震えていた。

クソっ!

どいつだよ……あんな最悪なコト書きやがって。

自分だけならまだしも、

明梨を巻き込むコトになってるんだから……

張本人を突き詰めてやらないとっていう気に、だんだんなってきた。



「……ちょっと、透? やっぱり、明梨ちゃんと……」

おっと……。水沢の存在を忘れてた。

「……違うから。それだけは、信じてくれよな」

もう、水沢になにを言っても通用しないんだろうけど、

言っておかないと、気がすまなかった。




「お兄ちゃん……。水沢さんと、別れちゃダメだよ。明梨のせい……?」

明梨は、ギュッとオレの制服を掴んでくる。

「いや、別に明梨のせいじゃ……」